二次電池の電極を打抜くプレスの騒音を低減した事例です。
金型表面の振動加速度波形において,打抜き時の振動と金型内のカムの衝突による振動が観測されました。また,ワーク搬送用のプレートの振動が無視できない大きさであることとプレート表面積が大きいことから,プレートが音の放射面となっていることがわかりました。そして下記対策を実施しました。
金型のシャー角を可能な限り大きくして,打抜き時の衝撃力を時間軸上で分散する。
ワーク搬送用プレートを分離し,金型で発生する振動が伝わらないようにする。
金型内のカムのカム曲線を見直し,カム動作を滑らかにする。
対策前後の音を比べてみてください。録音時の音量調整から音の大きさは比較できませんが,対策前は打撃音,対策後はメカの動作音となっていることがわかると思います。